パロディについて

続かないと思ったけど書きたい事があったので書きます 漫画のパロディについて 記憶力のいい人は覚えてるかもしれませんがだいぶ前にTwitterでも書きました

 

 

さて皆さんはパロディと聞いて何を思い浮かべるでしょうか。ジョジョ?進撃?シャフ度?ニチアサ?日曜夕方のご長寿番組?特撮作品?福本伸之作品?昭和のバラエティ番組?ゲーム?ガラスの仮面?誰もわからないような作品?それとも星野源の曲?

 

古今東西いろんなパロディがありますが好き嫌い分かれると思います。単純に面白いものもたくさんありますが人によっては他人のふんどしで相撲を取るような真似をしていると思われてもしょうがない手法ですしパロディそれ自体に罪は無いと思いますし僕は基本好きです。

 

でも一回だけ、確か高校時代、ある漫画(タイトルは知らない)の中の1Pの画像を見て微妙な気持ちになりました。

ページ端に縦で書いてあるキャラ説明のところに

・(キャラ名)…ジョジョが好き

と書かれていたんです。名前も知らない作者様には本当に申し訳ない、買ってもいない最初から最後までマトモに読まれてもないのに批判されるとか文字通り木を見て森を見ずだと思いますが…それでも僕からしたらその木の部分が、一部分だけが決定的にモヤモヤを生み出しました。

 

内容のコマもいくつか見たんですがそのキャラ、ジョジョのネタをやたら言ってくるんですね、確か二人三脚で呼吸を合わせる、というような流れで「波紋の呼吸ですね!」というセリフ。説明もなしに。

分かってる身としてはまぁ面白いものとして描いてるんだろうなぁと思いはしたものの(笑ってはいない)、「これってネタとしてはどうなの?」と思いまくりました。

 

パロディ元を知らない人にはどう映るのだろうこのコマは…「タイトルは知ってる漫画だなあ」「そのネタなんだろうなあ」とかでしょうか。

そこから「キャラがかわいいからいいや!」になれば全く、何も問題はないんですが僕がそういう人だったら真っ先に思うのは

 

「何これ、知らんネタおもんなっ」

 

です。というか、

「これ面白いと思ってやってんの?」

「このネタをこの漫画でやる意味あんの?」

です。

 

 

いやパロディをする意味は基本あるんです。「二重の面白さ」を演出するならやって損はない演出です。それに同人誌でたまにある「○○を××で!」というパロディもその作者が好きなものと好きなものを足し算した結果として意味あるものだと思います。

 

だけど意味は絶対ないと思うんですよこの場合、

・高校生の日常を描いた4コマでジョジョが好きな(そのキャラのアイデンティティがそれしかなかったら最悪)キャラがメインの一人を張っている

・そのキャラがジョジョのネタを披露する

 

ジョジョ関係ないやん

 

ジョジョは好きだけど、この名も知らない漫画は嫌いではないけれど(disってるから客観的に見てみれば嫌ってるようにしか映らないけど嫌ってはいません)

ジョジョはこの作品で出てくる必要性はあるのか?

出すにしてもそれを理解してなければ面白くない出し方をするのは何故?

 

ある状況において別のものを同時に提示して本来の文脈の面白さに添えられた文脈も楽しむ、和歌で言えば「本歌取り」というヤツです。

が、残念ながらこれは本歌取りではなくネタの再放送です。

 

 

これが僕の嫌いな(というかやっちゃいけないものだと思っている)パロディの形です。

・二重の面白さを演出できない

└これが線引きの難しいもので本来のパロディなしの文脈A(作品Aと言ってもいいですが)とパロディされる文脈Bの両方に「この状況でその言葉を使っても大丈夫」という正当な繋がりがあればダジャレみたいな使い方であっても問題ないんですが、この例においてはAB間の繋がりが無理やりすぎた。

ここからが難しいという理由。別に文脈Bを知らなくても楽しめるという、「文脈Bが気づかれない場合」です。これはパロディではなくある読者にはネタをパクったと気づかれないけど文脈Bを知っている読者にはパロディと映るものです。文脈Bのパロディとしての文脈A、AとBの足し算で生まれたそのコマ自体が面白ければ、作者の伝えたい文脈Aが伝われば問題ないんです。まぁこの記事あくまで全部「僕から見れば」の前提で書いてるので別に人それぞれでいいんですが。

さらに難しいところがもう一つ。特にギャグの場合、問答無用に文脈Bをパロディすることが面白い場合です。勢いで笑わせてくる時にこの個人的につらつら書いてる理論のようなものは太刀打ちできません。結果として面白いんだもん。これが出来てるのが大亜門先生だと思う。

(この場合の文脈Bは文脈の持つ内容でなく字面だけの意味でも構わないんです、上記の例ならば「呼吸」という言葉。本来は呼吸繋がりで波紋の呼吸をパロディするのは悪いことではないと思う。「そして○○は考えるのをやめた」は一番使いやすいと思うしこれはほぼ100でヘタ踏むことは確実にない安牌だと確信しています)

・単純に読者の立場に立っていない

└文脈Bを知っていなければ笑えないという状況を作ってしまったことが悪い点。知らなくても笑えるようなものを持ってこないと読者全員に正しく受け取ってもらえない。中学高校で会話の途中に割り込んでそうでもないのに「あそれ○○のネタでしょw」みたいなこと言ってくるヤツみたいなアレです。言われた側はひたすら「????」じゃないですか?

・それでもそのネタを描きたかったという作者のエゴ

└そのキャラや絵には払う人いてもそのネタに金を払う人はいねえぞ

 

 

とボッロクソに知らない人をディスってしまいました。申し訳ないです本当に。いつか特定して本買います。商業に出ているというだけで既に僕より立場は上です。本当に無責任な…当たらないところから石を投げているような卑怯者です僕は。

 

続きは成功例というかいやみのないパロディの例でも紹介したいと思います。眠い。